*沖千*


はらはらり
空からの贈り物に自然と手が伸びる。

「雪、降ってきたみたいだね」

手のひらに落ちた白い雪が一瞬で溶けて水になった。

「今日は冷えますよ」

そっと肩にかけられた上着に振り返れば
ふわりと花が綻ぶように笑みを浮かべてくれる。

その温かな笑顔に寒ささえ忘れそうだ。

肩に置かれたままの小さな手に
自らの冷たい手を重ねれば繋がったその部分から
互いの体温が伝わってほんのりと温かい。

そのまま二人で空を仰ぐと雪が静かに舞い降りて
世界を徐々に白に染めていく。

「綺麗ですね」
「・・・そうだね」

そう思えるのはきっと彼女が隣にいるから。







END