白い野球ボールがてんてんと軽やかなリズムを刻みながら跳ね、道路を横切っていく。 すぐ目の前に跳ねてきたボールを一護は目の高さで受け止めた。

隣にある公園から声がして、振り返ればおそらくは小学生であろう数人の子供たちが大きく手を振っている。 それが何を意味するかわからないはずもなく、やる気のない声で、行くぞー、と子供たちに声をかけてからボールを投げた。 ボールは鮮やかな弧を描き、すっぽりと子供のグローブに収まる。 大きな声でお礼を言ってくる子供たちにヒラヒラと手を軽く振り応えると、くるりと子供たちに背を向ける。 それをすぐ傍で見ていたルキアは思わず笑みを漏らす。 それに気づいた一護が不機嫌そうに眉を顰める。

「なんだよ」
「いや、平和だと思ってな」
「は?いきなりなんだよ」
「言葉どおりの意味だ」
「……あー、確かにそうかもな」

最近は虚も出ねーしな、と頬を掻きながら答える一護に、そうだろう、と自信満々にルキアが言ったら大きな手で頭をガシガシと撫でられた。 何をするっ、と文句を言おうとしたルキアだったが、その言葉は声になる前に降りてきた唇によって飲み込まれた。

それは一瞬の出来事。 触れるだけの優しいキス。 すぐ目の前ではしてやったりと言わんばかりの表情をした一護の顔があって、ルキアの顔が一瞬で朱に染まる。

「平和じゃねーとこんなこと出来ないしな」

そしてもう一度唇を重ねる。 先ほどよりも長く。

唇が離れると一護はもう一度ルキアの頭を撫で、何事もなかったかのように歩き出す。 そんな一護の背をルキアは真っ赤な顔のまましばらくぼーっと見つめていた。





空を見上げれば真っ青な空とそこに浮かぶ真っ白な雲。
耳に届くのは子供たちの楽しげな声と木々のざわめき。
頬を撫でる風は優しく、鮮やかに咲き誇る花の香りを運んで来る。



そして―――



すぐ隣には誰よりも愛しい人



これが平和というものならば、ずっと続けばいい。





平和の定義



END
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Happy Birthdayおねぇさま\(o^∀^o)/

約束通りイチルキを書いてみましたが……見事に撃沈orz
うううっ……文才がほしいです(=_=;)
こんなんでよかったら貰ってやって…!

こちらはるりこぱんだ様のみお持ち帰り自由です。

2009.05.15