そっと触れれば一瞬で赤く染まる頬。
いつまで経っても変わらない初々しいその反応に思わず口元が緩む。

小さな唇に自分のそれを重ねれば、きつく閉じられる大きな瞳。 その瞳を縁取る長い睫毛が小さく震える。

抱き寄せた腰は今にも折れそうなほど細く、少しでも力を入れれば花のように簡単に手折ることが出来るのではないか。 そんな錯覚さえ覚える。

重ねていた唇を離すと、ゆっくりと開かれるその漆黒の瞳はどんなに高価な宝石よりも美しく、心を惹きつける。



こんなにも普通の少女が裏社会で有名な殺し屋だと、一体誰が思うだろうか。

その手は、身体は、手に掛けてきた者たちの血で真っ赤に染まっているというのに。

その足元に数多の屍が転がっているというのに。

「ねえ」
「はい?」

視線を合わせれば少女は誰よりも純粋で、穢れを知らない微笑みを浮かべる。

その行く末がどれだけ血塗られたものだとしても、何年、何十年後も少女は変わらぬ笑みを浮かべるのだろう。



それは 確信 にも似た 願望



「君はずっとそのままでいなよ」



どうか



誰よりも強く、誰よりも純粋な獣のままで






END
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以前友人に送った話を加筆修正しました。
うん、全くもって意味不明の電波文。
何を書きたかったのか、一年前の自分に聞いてみたいです。

2009.07.07