8月1日
それは僕たちにとってとても大切な日
僕らの宝物
「タケルくーん!」
手を振りながら小走りに近づいてくるヒカリちゃんに軽く手を振り返す。
「おはよう、ヒカリちゃん」
「おはよう、タケル君」
走ってきたためか、軽く肩を上下させながら挨拶をするヒカリちゃん。
「待たせちゃってごめんね」
「別にいいよ。まだ待ち合わせの時間になってないじゃない」
申し訳なさそうに謝るヒカリちゃんに苦笑しながら腕時計を見せれば針は9時50分を少し過ぎたあたり。
待ち合わせの時間は10時。
ねっ、と顔を見合わせれば、そうね、と楽しそうに笑う。
相手を待たせないようにとお互いに待ち合わせの時間よりも早く来るのはいつものこと。
「それじゃ、行こうか」
「ええ」
微笑むヒカリちゃんの手をとって、そのまま歩き出す。
繋いだ手から伝わる温もりがとても好きだ。
目的地へと歩きながら、交わすのは他愛のない世間話。
「そういえば、太一さんは先に行ってるの?」
「うん。何か大学に用事があるらしくて朝早くにバタバタと出て行ったわ」
「ははは、なんか太一さんらしいね」
「そうね」
クスクス笑いながらも、その表情はとても穏やか。
ヒカリちゃんにとって太一さんは自慢のお兄さんだから、太一さんの話をする時は本当に嬉しそうだ。
「みんな元気にしてるかしら」
青く広がる空と照りつける太陽を見上げながら、かつて一緒に冒険した仲間を思い浮かべる。
子供の頃と違ってそれぞれの生活が忙しいから、全員で集まれることはほとんどない。
同じ高校に通っているヒカリちゃんとはほぼ毎日会っているけど、他の仲間にはあまり会うことが出来なくて、仕方ないことだと分かっていても少し寂しい気がする。
でも今日だけは特別。
何があってもこの日だけはみんなで集まることが暗黙の了解。
1時間だけでもいい。
たった数分だったとしても必ず全員で集まる。
広大な世界を一緒に旅した大事な仲間。
辛いことも、悲しいこともたくさんあったけど、言葉にはできないくらい固い絆で結ばれている。
「大丈夫だよ」
離れていても繋がっている。
進む道はそれぞれ違っても、あの日々は間違いなく僕らの中にあるのだから。
「だから行こう」
大切な仲間が待つあの場所へ
繋いだ手に力を込めて
僕達は歩き出す
8月1日
それは僕たちにとってとても大切な日
あの日、あの時の冒険がなかったら
きっと今の僕らはいなかった
勇気を
友情を
愛情を
知識を
純真を
誠実を
そして
希望と光を
僕らに教えてくれた大切な冒険
あの日々は今も僕らの宝物
END
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8月1日はデジモンファンにとってとても大切な日です。
もうあれから9年も経つんだなぁとしみじみと思いました。
どうしてもデジモンメモリアルを書きたかったのでジャンル外ですが書きました。
デジモンが無かったら今の私は間違いなくいなかったと言えます。
タケヒカは私の永遠の憧れですvvv
それでは読んでいただいてありがとうございました。
2008.08.01