「少し疲れたなぁ」
ぽすんと自室のベッドに腰を下ろし、ふうと息を吐いた。
前の家から持ってきたベッドはまだ荷物の片づいてない新しい私の部屋の中で一番落ち着く場所で、
柔らかいスプリングが心地いい。
側に置いてある机に置いてあった携帯を手に取ると、自然と口元が綻んだ。
脳裏に浮かぶ、誰よりも大切な人。
(大丈夫、もうすぐ会える・・・)
斉藤さんと別れてから何度も自分に言い聞かせてきた。
この携帯が、私と彼らを繋げてくれる。
何の手がかりもなかった日々に比べたら、それがどれだけ幸せなことか。
こんなにも早く彼へと繋がる道が開けたことが嬉しくて、
記憶が戻ってからずっと抑えていた感情が溢れそうになる。
だけどそれを堪えるように携帯をぎゅっと握りしめた。
今度泣くのは、彼に再会した時にしよう。
そう自分に誓ったから。
不意に手の中で携帯がブルブルと震えた。
慌ててディスプレイを確認すると知らない番号からの着信。
あれ、と首を傾げたけれど、ふと一つの可能性が頭に浮かんだ。
(もしかして斉藤さんかもしれない)
そう思い、少し緊張しながらも慎重に通話ボタンを押し、携帯を耳に当てた。
「もしもし?」
けれど、聞こえたのは予想もしていなかった声。
「・・・千鶴ちゃん?」
電話越しに響くどこか懐かしいその声が、全身に染み渡るように広がっていき、私の心を揺さぶる。
歓喜に震える唇で、電話の向こうにいるであろう愛しい彼の人の名を紡いだ。
「……沖田さんっ・・・・・・」
〜続〜
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沖千転生パロ第五話。
更新が非常に遅れててすみません(><)
ついに沖田さんが登場です。(声だけですが)
前々からこの登場のさせ方にすると決めていたので、何とか書けてよかったです。
次回以降は沖千要素を増やしていきます!!!
現在多忙につき、次の更新もいつになるかわかりませんが、よろしければお待ちください。
2010.4.30