少し寂しいたそがれ時




太陽が沈みかけ、橙色に染まった町を一人歩く。

いつもと同じ時間。
いつもと同じ道。

違うのはいつも隣にいるはずの君がいないということ。
たったそれだけのはずなのに、心にぽっかりと穴が開いたように感じてしまう。

いつも護衛として共に帰路を歩む氷麗は、夕飯当番だからと一足先に家路についてしまった。

「つらら…」

名を呼んでも答える声はどこにもなく、空中に溶けゆくだけ。
一人分しか響かない足音に、違和感を感じる。

以前は当たり前だった一人の帰り道。
氷麗が護衛として学校にまでついて来ていたなんて知らなかったから、何も感じなかった。
それなのに今は彼女が共にいないことがこんなにも寂しいなんて。
慣れとは本当に恐ろしい。

一刻も早く心の穴を埋めるため、彼女が待つ家へ足を速めた。






END


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☆4周年感謝企画☆

2011.05.16